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双子の赤字と言われる

元々、双子の赤字と言われる財政赤字と経常収支赤字を抱える米国経済にとって、それまでの米ドルの高騰は砂上の楼閣のような存在であり、戦費の出費は米国連邦政府の財政を蝕んでいた。米ドルの下落が進んだことで、米ドル決済で行う原油取引において原油売却代金の実質収入が減少に転じ、その対策からOPEC非加盟国であるロシアや中南米諸国は原油の量的規制を強化して価格の一段の上昇を図った。これにより新興経済発展諸国の経済成長による実需の増加や折からの商品市況への投機熱も相まって原油価格は暴騰した。産油国では余剰利益の資金滞留が起こり、資金の循環が進まず、また、各国の金融引き締めから景気の鈍化が起こり、世界経済の停滞が始まった。米国でも2004年11月から金利が上昇に転じたことからサブプライムローンの借り手の破綻が発生するようになり始めた。その債権が証券化されて高利回りの金融商品として世界各国に販売されていたことで、借り手の破綻から証券価格が暴落して、購入していた世界各国の大口投資家であった金融機関に大きな損失を発生させた。特に大口の投資をしていた欧州の金融機関の損失は甚大で、その損失を埋め合わせる為に、流動性のある株式や債券の売却を進めることになり、株価や高金利通貨の下落に拍車をかけ、下げが下げを呼ぶ展開となった。この相場の下落で財務体質が悪化した金融機関に信用不安が起こり、金融危機が連鎖的に世界中に発生するようになった。

加えて、時価会計制度の世界的な採用などで、会計基準の厳格化が進み、各国の金融機関はこれまで以上に損失の計上を余儀なくされたことや、おりからのBIS規制の強化もあり自己資本を維持するために投資資金の回収や資金供給の停止などに動いており民間資金流動性の枯渇を招いている。

2006年までアメリカでは住宅価格が上昇を続けていたが、同年に入りその伸びが急速に鈍化した。その影響が特に顕著に表れたのが、信用力の低い層のための住宅ローンであるサブプライムローンであった。このローンの債務者の一部は住宅価格の継続的な上昇を見込んだ返済計画を建てていたため、住宅価格低下の影響を受けて利払い延滞率が急激に上昇し始めた。債務者の利払い延滞が顕著となってくると、サブプライムローンの直接の貸し手である住宅金融専門会社に対する金融機関の融資が慎重になり、住宅金融専門会社の中には資金繰りが悪化して経営破綻する例が出始めた。さらにサブプライムローンは、貸し倒れの危険を分散させるために、分割・証券化され、世界中の金融機関の数多くの金融商品に組み入れられていたため、その金融商品そのものに対する信用リスクが連鎖的に広がることになった。このようなことにより、2008年にベア・スターンズの経営危機が明らかになると、金融危機が本格的に世界的に報道され始め、9月のアメリカ政府支援機関(GSE)のフレディマックとファニーメイ2社の実質的破綻と、リーマン・ブラザーズの破綻により、ついには爆発的に世界中で信用収縮が起こり世界金融危機が顕在化した。

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2008年10月3日に7000億ドル(70兆円)のアメリカ政府の公的資金を投入する緊急経済安定化法案が成立し、世界恐慌のおそれはとりあえず収まったが金融危機は継続し続けた。2008年のアメリカ大統領選挙を控えて、アメリカ政府は公的資金の資本注入に対する「自分たちの貧困と苦しみは『自己責任だから救済する必要はない』と放言してきたウォール街の金持ちを、なぜ自分たちの税金で助けるのか」というアメリカ国民の反対世論に配慮せざるを得ず、大規模な「金融機関への資本注入」に二の足を踏んだ。また、資本注入が必要な会社ほど、公的資金借り入れに伴う利払いによって株主への配当が減少し、経営者個人が損をした株主から訴訟を起こされる(そして、経営者自身もまた株主であり損をする)上、法案には公的資金を受けた企業の役員報酬を制限する(上記世論に配慮した)条項が明記されており、経営者はこれらの個人的なリスクよりも倒産を選んで公的資金を借り入れないのではないか、緊急経済安定化法は効果がないのではないかという疑問も提示されている。

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2009年06月25日 02:46に投稿されたエントリーのページです。

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